2017/11/20

前立腺肥大症の治療・薬「前立腺肥大症の症状・手術・治療薬について」

 

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今回は頻尿の原因の一つである「前立腺肥大症」についてお話したいと思います。

前立腺肥大症の症状と原因とは

年齢を重ねるごとに頻尿の症状に悩まされている男性の方は多いのではないでしょうか。

40代以上の方で尿の勢いがなくなった、尿の出はじめが遅れる、尿の切れが悪いなどといった症状がある方は、「前立腺肥大症による頻尿」である可能性が非常に高いです。

前立腺とは男性にしかない臓器で静液の一部を作る働きをしています。

前立腺は、尿道の周辺を包むように存在しているため、前立腺が肥大してしまうと尿道が圧迫され排尿トラブルが生じます。

男性の2人に1人の割合で頻尿の症状が起こります。

前立腺肥大の原因ははっきりと分かっていませが、男性ホルモンが影響していると言われています。

年をとると男性ホルモンが減少すると前立腺の内側である内腺の部分に良性の腫瘍が育つことで、前立腺全体が大きくなります。

以前までは前立腺は年齢とともに収縮して行ったのですが、食生活の変化でホルモンのバランスが変わり、近年では、肥大化が進んでいます。

前立腺が肥大すると、尿道の圧迫や締め付けにより頻尿の症状がでます。

症状が悪化すると尿がほとんど出ない閉尿になってしまう可能性があります。

閉尿まで症状が進んでしまうと、溜まった尿を排出することができず非常に辛いです。

前立背肥大症のもう一つの症状とは

膀胱の活動が異常に高まると、過活動膀胱になります。

前立腺の肥大により尿が出にくい症状が続くと、過活動膀胱になってしまうことがあります。

膀胱に尿がたまっているのにうまく排出することができないと、膀胱は無理に尿を出そうと排尿筋の収縮活動が盛んになります。

過活動膀胱により、急な強い尿意が起こり、トイレが間に合わなくて失禁してしまったり、トイレの回数が増えます。

前立腺肥大により、尿が出にくくなる反面、過活動膀胱によりトイレの頻度は増えます。

前立腺肥大の治療

前立腺肥大症の場合、αブロッカーという尿道の筋肉を緩める薬を服用することにより、うまく排尿できるようになります。

αブロッカーについてはこちらをごらんください

症状が初期段階であれば、常温か暖かめの飲みの物を飲むだけで改善することができます。

また、前立腺肥大症の症状の一つである過活動膀胱は抗コリン薬という専用の治療薬があるため、そちらも同時に服用します。

抗コリン薬により排尿筋の収縮を抑えることができます。

しかし、排尿筋の収縮を抑えると膀胱の中には残尿が増えていってしまいます。そのため、残尿の量を検査しつつ、抗コリン薬の服用量を決めます。

前立腺の肥大が進行しすぎている場合には、手術治療が必要になります。

前立腺肥大症の手術と手術後

肥大してしまった前立腺の影響で閉尿してしまった場合や、膀胱に重度の影響が出てしまった場合、前立腺を削り取る手術をします。

代表的な手術の方法は、「軽尿道的前立腺切除術(TURP)」です。

尿道から内視鏡と電気メスを入れ、肥大した前立腺の中心部のみを削り取ります。

手術自体は全部で2時間程度になり、短期の入院になる病院と日帰りでも受けられる病院があります。

ただし、削っている最中、手術後は出血を伴い、体力は落ちるのでなるべく安静をお勧めします。

手術後は精液が尿道からでなくなったり、逆流してしまう恐れがあるので、子供を希望している方はこの手術は不向きと言えます。

また、とてもまれなケースですが、内視鏡の手術の影響で尿道狭窄や、前立腺の削りすぎで尿漏れを起こす可能性があります。

尿道カテーテルから血尿が出なくなったら排尿できるようになります。

手術後は驚くほど改善され、もっとはやく手術を受ければよかったという患者さんは非常に多いです。

軽尿道的前立腺切除術(TUR-P)中の危険性とは

軽尿道的前立腺切除術では前立腺の内側を直接削るため出血が伴います。

出血量は前立腺の大きさで決まり、肥大しすぎてしまっている場合は出血も大量になります。

その場合、途中で自己輸血する可能性があるため、事前に本人の血液を採取してから手術がスタートします。

手術後数日経ってから出血が見られる場合は、再手術の必要があります。

また、前立腺を削りすぎて穴が開いてしまうこともあります。

前立腺の手術中は水を流しながら患部を見える状態にしています。

穴が開いてしまうと流している水がどんどん前立腺の外に出てしまい、他の臓器に影響でます。

もし、大きく穴が開いてしまった場合には、手術を中止します。

これらの手術中の危険な状況はごく稀なケースですが、可能性があるということだけはお伝えしておきます。

前立腺肥大症の薬と治療薬

前立腺肥大症は、αブロッカーという尿道の筋肉を緩める薬を服用することにより、うまく排尿できるようになります。

αブロッカーの中でも主な種類が、「プラゾシン(ミニプレス)」「ウラピジル(エブランチル)」「ナフトピジル(アビショット、フリバス)」「タムスロシン(ハルナールD)」「シロドシン(ユリーフ)」があります。

プラゾシン(ミニプレス)

プラゾシン(ミニプレス)は、前立腺のα1A,D受容体を遮断する働きが主です。

そのため、前立腺肥大そのものの原因を治すものではありませんが、膀胱収縮を抑え、膀胱の容量を増加させ、排尿障害を改善させます。

血圧を下げる働きもあるため、低血圧の方はあらかじめ医師に伝えておきましょう。

ウラピジル(エブランチル)

次にウラピジル(エブランチル)ですが、こちらもα1受容体遮断薬として分類されます。

前立腺の収縮を抑制することにより、排尿障害を改善させる働きがあります。

こちらも血圧を下げる働きがあるため、低血圧の方は事前に医師に伝えておきましょう。

ナフトピジル(アビショット、フリバス)

プラゾシン、ウラピジルの効果に加え、蓄尿障害にも効果があるのがナフトピジル(アビショット、フリバス)です。

尿を膀胱で貯めることができず、頻尿状態である蓄尿障害がある方が服用することにより、α1D受容体をブロックし、膀胱に尿を溜めやすくさせます。

タムスロシン(ハルナールD)

タムスロシン(ハルナールD)は、尿道内の圧力を下げることにより、排尿障害を改善させます。

昔から使用されていて、とても安心して使える薬になっています。

シロドシン(ユリーフ)

最後にシロドシン(ユリーフ)はα1受容体に対する交感神経の刺激をブロックします。

そのため、尿道や前立腺の筋肉の緊張を緩め、尿道を広げやすくし、排尿がスムーズになります。

次に、前立腺肥大症により、過活動膀胱になってしまった場合、抗コリン薬服用により、症状を改善させます。

主な抗コリン薬として「オキシブチニン(ポラキス)」「プロピベリン(バップフォー)」「ソリフェナシン(ベシケア)」「トルテロジン(デトルシトール)」「イミダフェナシン(ステーブラ、ウリトス)」があります。

オキシブチニン(ポラキス)

過活動膀胱のテープ剤として日本初の薬、オキシブチニン(ポラキス)は24時間効果が持続します。

アセチルコリンがムスカリン受容体と結合するのを邪魔することにより、膀胱の収縮を抑え、尿の回数を減らします。

下腹部や腰のあたり、膝の付け根あたりのいずれかに貼ります。

プロピベリン(バップフォー)

効果はあるのですが、その分副作用が強いのが、プロピベリン(バップフォー)です。

オキシブチニン同様、ムスカリン受容体をブロックし、なおかつ、カルシウムチャネルも同時にブロックするため頻尿改善にとても効果があります。

ソリフェナシン(ベシケア)

ソリフェナシン(ベシケア)は膀胱炎の筋肉に作用し、異常な膀胱の収縮を解消することにより、正常な蓄尿状態に戻す効果があります。過活動膀胱としての薬として認められたのは最近になります。

トルテロジン(デトルシトール)

トルテロジン(デトルシトール)は膀胱に対しての選択性がとても高い薬なため、副作用が弱いのが特徴です。

膀胱の過剰な収縮を抑えることにより、頻尿を改善効果があります。

イミダフェナシン(ステーブラ、ウリトス)

最後にイミダフェナシン(ステーブラ、ウリトス)です。

膀胱のムスカリン受容体の2箇所に作用することでしっかりと過活動膀胱の症状を抑えてくれる働きがあります。

しかし、ウリトスの場合は、前立腺肥大症による過活動某個の場合には症状が悪化してしまうことがあるので、他の薬を使用します。

前立腺肥大症・症状のまとめ

前立腺肥大症は40代以降の男性に多く見られる病気です。

前立腺に良性の腫瘍ができ、前立腺自体が大きくなり、尿道を圧迫することによって排尿障害が生じてしまいます。

このことを前立腺肥大症といいます。

前立腺肥大症の症状としてトイレの回数が増える、残尿感、排尿痛、過活動膀胱などがあり、悪化すると閉尿することもあります。

初期の状態であれば薬の服用で治すことができますが、肥大が進んでいたり、閉尿までいってしまうと手術が必要となってきます。

2人に1人の割合で頻前立腺肥大症により頻尿の症状が出ますが、中には前立腺が縮小する方もいらっしゃいます。

いずれにしても前立腺の肥大、縮小は男性ホルモンの影響が大きいと言われています。

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